高校生 野球が僕という人格を作った 野球が僕の人生を狂わせた 「もっと練習しろよ」 「練習しなきゃ勝てないよ」 毎日毎日、一人遅くまでグラウンドに残ってダッシュを繰り返した 高校3年生 進学校の3年は、ほとんど部活を辞めている 一生懸命だった仲間たちも次第に受験にシフトしていった 僕はラストスパートをかけるように自分を追い込んだ あの3か月 僕は初めて「本気」を実感した 「あ~、本気ってこういうことなんだ」 どうしてもっと早く本気になれなかったのだろう 辛かったダッシュも 自分のためと思えたら辛くなくなった もう一本 あと一本 身体は疲れているはずなのに 心は躍動していた 打算もない 妥協もない ただ自分のために 白球を追いかけた夏は終わった 心はグラウンドに置いたまま 今もなお燻ぶっている
回想~中三~
中学三年の記憶はほとんどない 感動的な出来事は何もなかったような気がする 中学二年まで荒れていた同級生は中三になると、大人しくなっていた。 どこにでもいそうな平凡な中学生だった 子供の頃、好きだった野球も 中学に入って縦の関係を目の当たりにして 好きではなくなっていた 部活だから義務的にやることに変わっていた 父は、試合の日は仕事を休んで見に来てくれていた 父や母と本気でぶつかったことはない 成績優秀で自慢の息子だったに違いない 特に受験勉強を頑張ったわけではなく 県で一番の公立進学校に合格した 兄は頭が悪かった 名前を書けさえすれば受かると言われていた高校にすら落ちた。 母には、「お前はお兄ちゃんみたいになったら駄目だよ」と毎日言われていた。 それでも、父と母は、兄を一番可愛がった。 僕はその頃から、愛に飢えていたのかもしれない。 母の言う通り勉強は頑張った 学校の成績は良かった 公立の進学校にも合格した それでも、僕は愛されていると感じたことはなかった 成績が良いから褒めてもらえるだけだ 条件付きの愛だった その頃からだろうか 大好きだった兄を いつも「お兄ちゃん、お兄ちゃん」と後をついて追いかけていた兄を 軽蔑の眼差しで見るようになった そして僕は笑わなくなった
本大好きサラリーマンの回想~中2~
中学2年 教室は荒れていた 小学校の友達が、別人のようになっていった 授業中、大声を出して先生を困らせる奴 中2の担任はまだ20代だった 先生は毎日泣いていた 休み時間 男子は女子の胸を触り 女子は男子の性器を触っている 国語の先生は授業中、詩の朗読をしながら涙を流していた あの先生は健在なのだろうか 当時50は過ぎていたから、もしかしたらもうお亡くなりになっているのかもしれない それだけの歳月は過ぎた 「なんで俺ばっかり怒られなあかんの?」 「他の奴もやってるやん!」 そう言い訳をする生徒を 「今はお前に言ってるんだ!」 と、真正面から言った先生を今も覚えている 中学時代の楽しい思い出はあまりない 野球もそこそこ頑張ったけど、小学生の頃のように楽しくできなかった。 部活になったとたん、好きだったことが「強制」にかわり、のめりこむことはなくなった。 勉強は、普通にできた。 上位10人には入っていたと思う。 僕にとっては授業がすべてだった 復習と予習 そして授業 その繰り返しだった。 80点台では親は褒めてくれなかった 90点以上とらないと、満足してもらえなかった。 誰のために勉強をしているのか 何のために勉強しているのか 当時は分かっていなかったように思う。 テストで良い点をとれば親に褒められる。 それが目的になっていた。 中学時代の記憶は断片的だ 中3の記憶はほぼ残っていない。
本大好きサラリーマンの回想~中学編~
中学3年生 卒業前に便所で後輩が絞められていた 絞めてた奴は小学6年生の同級生同じクラス 後輩一人に同級生4人 僕は見て見ぬふりをしてその場を去った あの後輩に謝りたい そして同級生に言いたかった 「真司、やめろよ。ださいよ。」 言えなかった僕 あの時の、トイレの光景を今も思い出す あの時から正義感なんて持ち合わせていなかったんだ
本大好きサラリーマンの過去
「あいつ気持ち悪いよ」 小学校の時、クラスで虐められている女の子が二人いた 一人は、どんくさい子で、よく先生にも叩かれていた その子はクラスの子からというよりも、先生に虐められていた。 もう一人の子は、今となってはどうして虐められていたか分からない 「気持ち悪い」 何が気持ち悪かったのか今も分からない でも、その子は確かに虐められていた。 教室で泣いていた 僕は助けるどころか 一緒になって「気持ち悪い」と言っていた 二人のことはよく覚えている 顔もはっきり思い出せる あの二人は今、どうしているのだろうか 幸せに過ごしているのだろうか 「気持ち悪い」と言って虐めていたあの子に会って謝りたい
本大好きサラリーマンの詩
失って 初めて気づく その人の大きさ そんな人に何人出会っただろう 人生で一人でも そんな人がいたら 幸せなのか 不幸なのか 前もって分かっていたらいいのに 分かっていたら離さなかっただろうか 戻らないことが分かっているから 幸せにできる 戻ってしまったら 不幸になる そんな矛盾も人生の醍醐味
本大好きサラリーマンの詩
僕らはみんな詩人だったはず 好きなように空想して 想像の世界を楽しんでいたはず 歳をとって 現実を見るようになって 想像を楽しむことをやめてしまった 悩みや不安が心を研ぎ澄ませる 悩みや不安がない世の中なんてまっぴらごめんだ 悩みや不安があるから 人は成長していける 悩みや不安があるから人間でいられる 子供には子供の 大人には大人の 人それぞれの悩みや不安がある そこから逃げないように 立ち向かえるように
本大好きサラリーマンの詩
背中をポンポンと叩かれる
これは好意の現れではないだろうか
妻からポンポン
子供たちからポンポン
ポンポンは心地いい
ポンポンされて嫌悪感感じる人はSかもね
おっと
コンプライアンスに引っかかる
発言にも気をつけねば
ポンポンしてみたらいい
背中をポンポン
肩をポンポン
気になるあの人の肩もポンポン
きっとそこから始まるさ
本大好きサラリーマンの小説㉟
「恥の多い生涯を送って来ました」 太宰治「人間失格」の冒頭 自分の生涯も恥が多い 栞と付き合っていた時 恥も多かったけど真っすぐだった あの頃の自分が懐かしい あの頃の自分に戻りたいと、時々思う 今の自分は汚れてしまった 30代はあっという間だった 仕事では何も成し遂げられず 妻には尻にしかれ 毎日気持ちを奮い立たせなければ立っていられないような眩暈を覚える 西八王子のあの川沿い 散歩した公園 「定丸」で過ごした一夜 友人のマンションで抱き合った夜 駅のホームで交わした口づけ すべての思い出が色褪せない この先も恥をさらしながら生きていくのだろう この先、二人の糸が再び交わる時は来るのだろうか そんなことを考えるのも悪くない 衰えた脳でそんなことを考える
本大好きサラリーマンの休息
ちょっと休息
最近、小説を読むようになった。
以前はビジネス書ばかりだったが、自分は何を書きたいんだろう
と考えたら、小説だな。
だとしたら、ビジネス書ではなくて小説を読むべきだ。
恋愛、仕事、青春、ミステリー、ホラー、非現実。。。
人間関係。
言葉にはならない、決して外には出てこない
そういう人間の内面を感じる
ふとした表情や、態度、そこからネガティブやポジティブを感じる
何がよくて何が駄目だったのか。
ポジティブな小説を読めばポジティブな気持ちになる
ネガティブな小説を読めばネガティブな気持ちになる
ポジティブな時はポジティブなものを読みたくなるし
ネガティブなときはネガティブなものを読みたくなる
空想の世界で僕はどんな風に生きているだろう どんな風に生きたいのだろう 人と関わりたくないと思いつつ 人と関わらなければ何も生まれない
25年前、確かに僕はそこにいた。
痛いくらい真っすぐだった
25年後の今
人に誇れるような人生を歩んできただろうか
自分の歩んできた道に満足しているだろうか
心が答えを求める
まだ
走る続ける