本大好きサラリーマンの小説⑫~すれ違う気持ち~

聡志と栞は何度も抱き合った
それまでの孤独を埋めるように
聡志は何度も栞を求めた

「セックスってこんなに気持ちいいんだ」

いつの間にか、
聡志は快楽だけを求めるようになってしまった

口に含まれる行為も
栞の中も、なにもかも気持ちよかった

好きだからセックスをしているのか

セックスがしたいから好きなのか

聡志は分からなくなっていた

そんな聡志に

栞はしだいに愛想を尽かしていった