栞は時々、なんの前触れもなく機嫌が悪くなった。 僕は、栞の感情の揺れに狼狽えることしかできなかった。 その頃の僕に、女心をわかる術もなくー今もだがー ただ、見守るしかなかった。 今の言葉でいう「つんでれ」だったのか。。。 天邪鬼だったのか。。。 もう少し、僕が分かって上げられたら、あんな終わり方をしなかったのかもしれない。 僕は、不器用だった それは今も変わらない もしもあの時、違う行動をとっていたら未来は変わっていたのだろうか。 いや、きっと変わっていなかっただろう。 同じように別れを選んでいただろう。 僕たちは未熟だった。