赤信号で突っ込んでくる車 悪いのはお前なのに なぜか睨まれる 歩きタバコをしている人に つばを吐きかけたらキレられるだろう こっちは有毒ガスをかけられているのに 公平性? そんなのないよ 気に入られるか気に入られないか 気に入られるのも選ばれるのに大事な要素 それじゃなければ 圧倒的な力の差を見せてみな 非常識も増えてしまえば常識になる
存在
あの日の約束は果たせぬまま 歳を重ね お互い家族を作り 燻ぶっている自分がいる 燻ぶっているのは僕だけで 君の今は幸せなんだろう ふと自分が自分じゃない感覚に囚われる 僕はここに必要だろうか 僕というピースは家族という名のパズルに上手くはまっているだろうか 妄想が僕を苦しめる 子供たちに僕は必要だろうか 妻に僕は必要だろうか 他に慕う人がいて 信用や信頼をしている人がいて 僕は何のためにここに存在しているのだろう
とんでもない
駐車場に見慣れない車が1台止まっている 予定より1日早く東京から帰ってくることになった。 午前11時、子供たちは学校に行っている時間 楓は確か今日は仕事じゃなかったかな。 鍵はかかっていない 一階には誰もいない 寝室から男女の喘ぎ声が聞こえる 足音を立てないように二階に上がる。 寝室から聞こえる楓の声 「もっとちょうだい。。」 しばらくその場を動けず 成り行きを見守る 「旦那のよりいいだろ?」 「ほら、どこに出してほしいんだ?」 「口に、、、口に出して。。」 僕の精子を口で受け止めることを頑なに拒んできた楓 そんな妻が、口に出してほしいと懇願している 怒りと同時に僕の性器は悲しいまでに反応した 今までにないくらい勃起した。 僕はそっとドアを閉じた。 これからのことを考える。 楓を許さない自分と もっと見たがっている自分 「俺もそのプレイに入らせろよ」 自分の言葉に飛び起きる。 時計を確認すると夜中の3時 まだみんな寝静まっている。 こんな夢を見るなんてどうかしている そんな願望が自分の中にあるのか 果たして僕はどんな行動をとるのだろう 「馬鹿か。そんなことが起こるわけがない」
本屋さん
一人になりたいときもある そんなときは 車を走らせ本屋さんへ 本屋さんに入ると落ち着く 特に用事はないんだけど とりあえず本屋さんへ 本屋さんみたいな人がいいな 誰かにとっての本屋さんみたいな存在になりたいな
誰もが裏切る
心の隙間を埋めるように ふっと 楓が僕の前に現れた 恋は突然始まるらしい 終わりがあるから始まりがある きれいに終わらないと始まらない 不倫 浮気 二股 背徳感に興奮する そんな性癖は持ち合わせていない 僕は誰かを信じているだろうか 人を信じているだろうか 楓は僕を裏切らないだろうか そして 僕も楓を裏切らないだろうか 裏切らない保証なんて誰もできない 心が裏切っていることもある
なりたい自分になる
なりたい自分になりきって行動してみる あの頃なりたかった自分になれているだろうか 最近 ずっと自分のことを否定していないだろうか いや、ずっと否定してこなかっただろうか どうせ俺なんて そんな風に思っていないだろうか どうせ生きるなら 自分が思い描いたように生きたい もういろんな気持ちに蓋をするのはやめて 自分が悦ぶように生きてみよう 自分にしかできないことがある 卑屈になるのはもうやめよう
愛を注ぐ
深く愛した日もあれば そうではない日もあった 俺もそうだ 聡志と栞は似た者同士だったのかもしれない ずっと愛を注いでくれる人が必要なのかもしれない
性癖
妻の股に顔を埋め 舐める 気持ちよがる妻を見て 僕は冷静になる そんな自分を変わっていると思う 普通ならそこから挿入するんだろう 僕は、舐めるだけで満足する
家族が違う男に乗っ取られる 家にも出入りしていた人で 最初は敬語で喋っていたのに いつからか、お互いため口で話すようになっていた それを、偶然聞いた あー、この二人はできているんだ そんな状況に興奮する僕は、性的マイノリティだろうか それとも マジョリティだろうか 家に帰ったら、二人が二階でセックスをしている そんな状況を想像すると興奮する そんな僕はマイノリティだろうか 何が僕をそうさせるだろう そう感じさせるのだろう
セックスなしでは生きられない
セックスなしでは生きられない きょうもせっせと腰を振る 腰を振りながら妙に冷静になっている自分がいて 萎える 必死に奮い立たせて また 挿れる 終わった後に抱き合ったのは いつの日か 終わった後に抱き合いたいのに そそくさとベッドを後にする 明日の朝 きついって分かっていても やめられない 頑張って腰を振る