優子とはどういういきさつで付き合うことになったのだろう。 同じ中学出身だが、中学時代は話したことは一度もなかった。 そもそも高3で同じクラスになるまで、存在自体を知らなかった。 何がきっかけだったのだろう。 とにかく僕らは「付き合っていた」 といっても、帰りに一緒に帰ったり、手紙交換をするくらいで キスはおろか、手を繋いだこともなかった 始まりが不明なら、終わりも不明だった。 いつの間にか終わっていた 自然消滅。 別れよっか もなく。 優子と付き合っている時も 僕は初恋のあの子のことがずっと好きだった 朝7:50の急行電車 乗る車両も同じ 話しかけることがどうしてもできなかった 「おはよー」って挨拶すればよかった。 無視なんてされるわけないのに 何をあんなに怖がっていたんだろう そんなに自分に自信がなかったのだろうか クラスの女子とは普通に話せるのに。。