初恋

高校一年生
同じクラスになったあの子が初恋だったのではないだろうか
特に話しかけるわけでもなく

教室の遠いところから眺めていた

高校二年生も同じクラスになった
進級の時、彼女の名前が自分のクラスにあったあの瞬間
あの喜びは久しく味わっていない

2年生の秋
練習が終わって
野球部の奴らが見守る中、下駄箱前で告白

彼女の答えを聞くのが怖くて
「俺、自分の気持ち伝えるだけで満足だから。。。」
もしあの時、勇気を振り絞って
「俺と付き合ってください」
とか言えてたら、どうなっていたんだろう。

自分の気持ちを伝えるだけで、彼女の気持ちを聞こうとしなかった

あの頃から、逃げ道を用意するような
そんな生き方だったのかもしれない

あの時の自分に声をかけてあげたい

「振られても大丈夫だよ」
「断られても大丈夫だよ」