大学2年生19歳の秋 僕たちは付き合うことになった あのときの空を忘れない あのときの花の匂いを忘れない 今でも、あのときの空を感じるときがある あのときの匂いがするときがある いつも栞を思い出す 付き合ってからの日々は楽しいかった 僕にとっては初めての彼女 すべてが新鮮だった お互いのマンションが近かったこともあり 僕たちは毎日会った 栞が作ってくれたかつ丼は絶品だった 僕の部屋で食べた納豆ご飯も絶品だった 二人で笑いながら食べた 何をするのも楽しかった そんな日がずっと続くと、本気で思っていた。